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更新日
2006
年
3
月
30
日
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第10回 「管理のカテゴリ化」
マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社
取締役副社長 中山和治
今回は管理する対象のカテゴリ化について話を進めます。
企業管理の中で、特に物に焦点を当てた管理活動を考えた場合、その"物"をカテゴリ化(分類)する必要があるといえます。
例えば"物"は、その製造過程において原料(材料)、中間製品、最終製品などに分けることができますし、また別の面では営業的観点からの分類法や、生産的観点での分類法もあるのではないでしょうか。
このように物を管理する上では、それぞれのカテゴリで管理の視点が異なってくるわけです。つまり、それぞれで管理手法も変わってくるということは、当然ように注意を払うポイントも違ってきますし、また注意するレベルも変わってくるのです。
ですから、"物"を管理する場合には、まずその基本として、その製品の製造過程や販売過程、品質管理過程などが明確にカテゴリ化されていることが非常に重要になってきます。
では、カテゴリ化の観点をいくつか上げてみましょう。
<1.製造プロセスの視点での分類例>
@ 原料/材料 A 半製品 B 製品
この分類による管理視点の違いの例としては、たとえばその製造プロセスの違いなどからの在庫レベル基準などが異なってくることなどはよくあると思います。
原料/材料などは仕入という観点で管理ポイントが置かれますから、購入価格、納期、品質などの面で外部とのコミュニケーションが重要視されるわけです。逆に製品になると当然ながら顧客への出荷が最終処理となりますから、その納期の遵守が最重要ポイントとなります。また、欠品を恐れることから必然的に在庫に余裕を持たせる点を重要視する傾向になることが多いようです。
<2.製品市場の分類(一般消費)>
@ 地域的分類 A 流通チャネル
その製品の一般消費者への市場(B to C→企業から消費者へ)を区分するときには、その販売特徴を捉えるためにさまざまな分析キーを持っておく必要があります。
購入する人の年齢層や性別などもその一つですが、代表的な分類としては地域的分類、流通チャネル(流通経路)などがあります。
特に地域的分類は、その市場ニーズを正確に捉えるためにも必要です。食品などで言えば、地域によって求められる味が違うことで、同じ製品でありながら若干のスペック(味付け)を変えることがあります。また雪が降る地域とそうでない地域で売れ筋商品が変わることも多いと思います。
流通チャネルの分類は、そのチャネルによって価格設定が違っていたりすることもよくあります。また、それぞれのチャネルの販売量が明らかになれば、将来の販売戦略の参考にできるでしょう。
<3.製品市場の分類(他メーカー向け)>
@ 用途別分類 A 契約形態
<2>の場合と違い顧客が企業の場合(B to B→企業から企業)は、出荷した製品がその企業では何に使用されているのか、またその使用用途別の売れ行きなどが管理ポイントになります。またその企業との契約形態よっても管理する視点が変わります。
例えば基本契約を前もって結び、ある期間単位ごとに供給企業に残った在庫を顧客企業が引き取るという形は良くある契約形態です。この条件が契約にあるか、ないかによって供給側企業の在庫管理の重要度は大きく変わるでしょう。また顧客企業が立案する計画の精度も重要になります。
<4.供給形態>
@ 内部生産 A 外注生産 B 外部調達
原料/材料、製品などを供給する形態が、上記のように細かく分かれていることもあります。当然ながら数量や納期に柔軟性を持たせるためのやり方にも、その供給形態によって特徴があるはずです。
それぞれにメリット、デメリットがあるでしょうが、特にデメリットを重点的に管理することで、そのデメリットをカバーすることになります。
<5.機能的分類>
管理する製品が機械や設備の場合、そのパーツには製品上の機能的役割があるはずです。その場合は、それぞれのパーツを機能別に分類しておくことも必要となることがあります。
機械番号1001
<6.サプライチェーン>
今回みなさんにお伝えしたかった最終的なカテゴリ化がこれなのです。実はこれまでに説明した上記の分類を組み合わせることによって、皆さんの企業で管理すべき"サプライチェーン"というカテゴリ化(セグメント化)が完成することになります。
実際には
製品の分類、市場の分類、供給形態の分類、製造プロセスの分類
……これだけのカテゴリを組み合わせただけでもかなりの分類ができるようになり、それぞれの特徴にたいする管理の視点を見出すことができるでしょう。
つまり、このカテゴリごとに、
■ 現状はどうなっているのか?
■ 何が問題となっているか?
■ 今後の見通しはどうか?
■ 戦略はどうしてゆくか?
などが明らかになります。
ただし、カテゴリ化は管理する対象を単に分類しているだけなのです。実際にはこの分類を行った上で、それぞれにどのように数字を管理するか(管理の視点をもつか)が重要になってくるのです。
皆さんの企業の物の流れを上記のカテゴリ化の例をヒントに分析してみてください。その結果として在庫や販売数量などが確実に把握できるようになってくると、それぞれのカテゴリのどこで何が起こっているのかが、より一層手に取るように分かってくるのではないでしょうか?
中山和治 プロフィール
1968年生まれ。1991年に外資系タイヤメーカーに入社し、IE(インダストリアル・エンジニアリング)をベースとした社内コンサルティング部門に所属。以後工場内のレイアウト、機械/作業研究、在庫保管場所設計、JIT方式導入、工場内物流のデザインをなど担当。
その後物流部門にて、国内物流設計、営業所在庫配置基準設計意などを担当。
1996年にSAPジャパンに入社。生産管理コンサルティング部門所属。2001年よりSCMコンサルティングマネージャーになる。
2006年4月:マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社を設立。
取締役副社長に就任。
<コンサルティング実績>
重工業、電気メーカー、電子機器メーカー、食品メーカーなど製造業システム導入および業務改革,システム活用改善など。
SCM(サプライチェーン・マネージメント)診断、ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)活用診断の実施。
<マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社のサービス>
ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)の有効活用を基本とした、コンサルティングサービスを展開します。
日本企業のERP導入に関して、その効果を見出せていないという不満を解消すべく、ERPの導入目的、人材教育、実際の活用状態、改善ポイント、改修プロジェクトの仕切りなどを請負うコンサルティング会社です。
今後日本における製造業のサプライチェーンを中心としたマネージメント方法の課題に着目し、コンサルティングを行っていきます。
<会社概要>
名称
:
マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社
所在地
:
東京都中央区日本橋富沢町5-3 I.B日本橋ビル303
資本金
:
1000万円
代表
:
代表取締役社長 巻幡雄毅
事業内容:
経営コンサルティングを中心とした会社運営、および業務の合理化、効率化のサポート