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更新日
2006
年
5
月
10
日
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第12回 「こんなことがありました(2)」
マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社
取締役副社長 中山和治
前回に引き続いて、私のコンサルティング経験で実際にあった話を例にあげ、業務マネージメントについて学んでゆきたいと思います。
今回は、購買部における発注と納期確認の話です。
ここでも
購買部長A氏
と
発注担当B氏
との会話を例にあげます。
私
:発注業務で仕入先に対して納期を指定していますよね。それはどのように設定されているのですか?
B氏
:MRPシステム(資材所要量計画システム)を使ってしっかり運用していますので、生産の必要性に合わせて納期を指定しています
。
私
:なるほど、しかしこちらの生産計画に合わせて指定した納期はきちんと守られていますか?
B氏
:そうなんですよ、それがやはり問題で。本音をいうと生産計画の変更などにも柔軟に対応するために、1週間くらい前倒しで納期を指定しています。
私
:それにしても、納期が遅れることもあると思いますが、指定した納期に対して仕入先からYESやNOなどの回答はもらっていますか?
B氏
:ええ、それはもらうようにしています。
私
:具体的にどのようにもらっているのですか?
B氏
:メールです。個々の発注を送信した後、
それぞれの発注に対して納期の回答を個々にメールでもらうことにしています。
私
:それでNOの場合はどうするのですか?
B氏
:
NOの場合は、
先方が都合のいい日程を送信してくるので、基本的にその日程に対してこちら側で問題がなければ、
その発注伝票の指定納期を変更しています。
私
:なるほど。発注は何件くらいあるのですか? 今回の発注や前回までの発注残を含めるとけっこうなボリュームになると思いますが。
B氏
:そうですね。結構ありますね。3000件くらいの発注残が常に存在していると思います。
私
:では質問です。
@その多くの発注のうち、どれがこちらの指定納期どおりのもでどれが希望通りではないのか確認できますか?
Aまた、これですと回答をもらっているものと、もらえていないものの区別もおそらく確認でないのではないですか?
B氏
:そうですが、それが何か?!
私
:現状の問題点としては、次のことが言えると思います。
@まず、どの仕入先がこちらの希望納期に対して満足いくような日程で供給をしてくれているのかが分かりません。
Aまた回答が得られない場合もあるでしょうが、どれに対して督促をしていいのか分かりません。おそらく納期の回答を督促するような業務を行っていないと思われます。
B次にメールでのやり取りでは、それらの情報が社内の生産セクションに伝わらないので、おそらく生産セクションでは、その発注物が実際いつ納入されるのかを購買部に電話で確認するしか方法がないと思いますよ。
B氏
:そうなんですよ。電話での問い合わせが多くて困っていました。
私
:それではAさんへ質問ですが、以下のことについて答えていただけますか?
@納期の回答を瞬時にくれている仕入先はどこですか?
Aこちらの希望通りの回答をしてくれる仕入先はどこですか?
B回答した日程通り納入してこない仕入先はどこですか?
A氏
:そういった確認は、
いま必要としていないのでわかりません。
私
:"購買部として必要ないから把握していない"ではなくて、
こういった情報は生産セクションや、その先の出荷セクションに対して十分影響がある情報
だと思いますので、
この情報を常に把握できるようにすること
は一つの
改革ポイント
だと思いますね。
上記はある部品点数の非常に多い電子メーカーでのお話です。
発注に対して回答をもらっているまではいいのですが、それをどのように活用するか、などがまだ有効ではない状態でした。
サプライチェーンにおいて、情報を必要としているのはその部署だけではありません。
調達業務の場合、こちらの希望通り合わせろという強引なプロセスのみを遂行しすぎると、後で大きなしっぺ返しが来ることもあります。
例えば、無理な納期を押し付けて、仕入先は死ぬ思いでそれを遵守しようとして、
納期前日になってごめんなさい、
なんてことになりかねません。その結果痛い目に合うのはやはり発注している側ですから。
それよりもその納期が無理な場合は、
どのように変更すれば発注側、受注側のどちらにもダメージが無いのかを前もって検討できるシステム
の方が建設的で、双方のモチベーションもあがるでしょう。
あなたの会社の発注業務では仕入先とwin-winの関係(お互いにダメージのない関係)が築けていますか?
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中山和治 プロフィール
1968年生まれ。1991年に外資系タイヤメーカーに入社し、IE(インダストリアル・エンジニアリング)をベースとした社内コンサルティング部門に所属。以後工場内のレイアウト、機械/作業研究、在庫保管場所設計、JIT方式導入、工場内物流のデザインをなど担当。
その後物流部門にて、国内物流設計、営業所在庫配置基準設計意などを担当。
1996年にSAPジャパンに入社。生産管理コンサルティング部門所属。2001年よりSCMコンサルティングマネージャーになる。
2006年4月:マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社を設立。
取締役副社長に就任。
<コンサルティング実績>
重工業、電気メーカー、電子機器メーカー、食品メーカーなど製造業システム導入および業務改革,システム活用改善など。
SCM(サプライチェーン・マネージメント)診断、ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)活用診断の実施。
<マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社のサービス>
ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)の有効活用を基本とした、コンサルティングサービスを展開します。
日本企業のERP導入に関して、その効果を見出せていないという不満を解消すべく、ERPの導入目的、人材教育、実際の活用状態、改善ポイント、改修プロジェクトの仕切りなどを請負うコンサルティング会社です。
今後日本における製造業のサプライチェーンを中心としたマネージメント方法の課題に着目し、コンサルティングを行っていきます。
<会社概要>
名称
:
マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社
所在地
:
東京都中央区日本橋富沢町5-3 I.B日本橋ビル303
資本金
:
1000万円
代表
:
代表取締役社長 巻幡雄毅
事業内容:
経営コンサルティングを中心とした会社運営、および業務の合理化、効率化のサポート