悩み解決サークル

更新日2006830
企業管理のお悩み解決! プロ直伝の管理術

第17回 「業務を説明できるということ」

マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社
取締役副社長 中山和治



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今回は「内部統制」に関する話をします。

内部統制というと、法規制の遵守正しい決算報告などのイメージが強いと思います。

この2つとも根本的には、

第三者に対して"法律をしっかり守っています"、"会計処理も正しく行っています"としっかり説明できるかどうかがが問われるわけです。

もっと根本的な部分で言うと、

会社の中で日常的に行われているすべての業務に関して、管理者は自分に責任があることがらのすべてについてしっかり説明できのるか? ということなのです。

例えば、購買関連部署の管理者の方は自分の部下の行った発注業務に対する以下の質問に、すぐに答えられなければなりません。

1.今日発注するすべてのものに対して

  1−@ なぜそれを買う必要があるのか?
  1−A なぜ今日発注しなければならないのか?
  1−B なぜその数量なのか?
  1−C なぜその納期なのか?
  1−D なぜその金額なのか?


2.発注済みの各取引に対して

  2−@ こちらの希望納期を満たしていない伝票はどれか?
  2−A それは他部署に影響はないのか? あるのであれば連絡は出来て
       いるのか?
  2−B 納期回答をもらえていないのはどの発注か?
  2−C 自社の生産などの変更によって発注内容(納期、数量など)を変更すべき
       ものは無い、と言い切れるか?


3.本日入庫予定の発注に対して

  3−@ 本日入庫予定のすべてのものをリストアップできるか?
  3−A 昼の時点で午前中すでに入庫されているものはどれか確認できるか?
  3−B 夕方にまだ入庫されていないものはどれか確認できるか?
  3−C その仕入先に本日問い合わせできるか?


購買課長や部長は自ら発注業務を行っている場合は少ないかもしれません。

しかし、ここで大切なことは、実際には部署内の誰かが行っていても、上記の質問に対して管理職が自ら答えを出せるかどうかということです。

その担当者に聞けば分かるという答えではダメなのです。

これがしっかりした管理(内部統制)の基本です。

とうぜんながら、この質問に対して素速く、正確に答えるためには、情報システムのサポートが必要ということがおわかりになると思います。

ただし、情報システムが導入されている購買部門であれば必ず上記の質問に答えられるかどうかは大きな疑問ですね。おそらく大半は答えられないのではないでしょうか。

例えば生産部材(原料)であれば、前出の1−@〜1−Dの質問に答えるためには
  1.いつ生産が行われる予定で、何をどのくらい使用する予定なのか
  2.それらを購入するためにどのくらいの日数がかかるのか
  3.それらの単価情報


管理職が以上の情報を知らなければなりません。

また2−@〜2―Cに関しては
  1.発注に対する納期回答の取得方法
  2.こちらの希望と先方の都合の情報の使い分け
  3.先方の都合が自社内で調整可能かどうかの判断情報
  4.自社内の計画変更と発注残の付け合せ


以上が分からないと不可能です。

そして3−@〜3−C に関しては
  1.納期日付へのこだわり
    ("実は今週中/今月中ならいつでもいい"などはダメ)
  2.入庫実績情報の更新
    ("今日の入庫実績は明日でないと入力されない"などの問題)
  3.本日入るべきものが入らないということの重大性の認識


などの意識が無いと、答えることが出来ません。

つまり、このように自分の部署の活動は、いくつかの前工程の活動情報を集めて分析することで説明できるはずです。

しかし、このような説明が出来ないということは、けっきょくどこかに無駄を発生させていることになります。

もっと細かく言えば業務管理は、管理職の方以前に担当者本人が、自分の業務全般(過去に行ったことも含めて)を説明できるということから始まるのです。
皆さんも自分の業務を他人に客観的に説明できるかどうかを確認してみてください。

もしこれが出来なければ、あなたの会社の業務管理の不備はあなたから始まっているとも言えるのです。




中山和治 プロフィール

1968年生まれ。1991年に外資系タイヤメーカーに入社し、IE(インダストリアル・エンジニアリング)をベースとした社内コンサルティング部門に所属。以後工場内のレイアウト、機械/作業研究、在庫保管場所設計、JIT方式導入、工場内物流のデザインをなど担当。
その後物流部門にて、国内物流設計、営業所在庫配置基準設計意などを担当。
1996年にSAPジャパンに入社。生産管理コンサルティング部門所属。2001年よりSCMコンサルティングマネージャーになる。

2006年4月:マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社を設立。
取締役副社長に就任。


<コンサルティング実績>
重工業、電気メーカー、電子機器メーカー、食品メーカーなど製造業システム導入および業務改革,システム活用改善など。
SCM(サプライチェーン・マネージメント)診断、ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)活用診断の実施。

<マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社のサービス>
ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)の有効活用を基本とした、コンサルティングサービスを展開します。
日本企業のERP導入に関して、その効果を見出せていないという不満を解消すべく、ERPの導入目的、人材教育、実際の活用状態、改善ポイント、改修プロジェクトの仕切りなどを請負うコンサルティング会社です。
今後日本における製造業のサプライチェーンを中心としたマネージメント方法の課題に着目し、コンサルティングを行っていきます。

<会社概要>
名称マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社
所在地東京都中央区日本橋富沢町5-3 I.B日本橋ビル303
資本金1000万円
代表代表取締役社長 巻幡雄毅
事業内容:経営コンサルティングを中心とした会社運営、および業務の合理化、効率化のサポート