悩み解決サークル

更新日2005523
連載コラム

探偵事務所事件簿 第10回
「争えば勝訴・・・しかし、それができなかったソフト会社社長」
総合探偵社MISSION  CEO 今村啓一朗



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大手企業やそれに匹敵する者は、下請けと取引をする際、かならず企業調査をする事は当たり前です。社長の趣味や短所、ノンバンクの借金、女性問題に至るまで徹底的に調べ上げて交渉に挑んできます。
そうやって相手の弱点を知ることは、取引を有利に進めて行くための大きな武器になるからです。もし取引を巡って争いごとやトラブルが生じた場合などを想定して、社長や役員などのプライベートまで調査しているのです。
そんな時代の中で、私たち個人や中小企業がそういった大企業と戦うための武器は、なにかあるのでしょうか?

2000年3月


ある中小のコンピューター・ソフト会社に、大手コンピューター・ソフト会社が発注元のデータ構築システム・ソフト開発の話が転がり込んできた。

社長は大喜びで当時の担当営業を褒め称えた。
それまで大手といえるほどの会社との取引がなかったが、これで会社の経営も安定するだろう。
社長は、今後の方針と意気込みを社員全員に伝え、社員もそれに応えてくれたのだった。

データ構築システム・ソフトの開発は容易ではなかったが、研究に研究を重ねなんとかプログラムは完成させた。
社長は、その某大手会社の営業担当にソフト・プログラムの完成を伝え、試作品を渡して試してもらうことにした。


その営業担当者は、

「これは、すばらしい! さっそく本社に持って行って承認してもらいます」

と、社長に伝えた。

実はソフト開発取引条件は、開発着手20%完了金80%と決して恵まれている条件ではなかったのだ。

それでも社長には、「これで先方が承認しないわけがない」と確信するくらいに、そのソフト・プログラムには絶大な自信を持っていた。

2日後

その某大手会社の開発担当者より連絡が入った。

「いやァ〜。素晴らしいですね。早速、商品化するよう役員会議をします。社長! おめでとうございます」

社長は、ホッと胸をなでおろし、社員たちの努力を称えたのだった。
約1週間後、その某大手コンピューター・ソフト会社の営業担当から連絡が入った。

社長「どうです!商品化は進んでいますか?」
某大手営業担当「・・・」
社長「どうしたんですか?」
某大手営業担当「社長・・・実はちょっとお話があります」


社長は、計り知れない胸騒ぎを覚え、すぐにその営業担当と会い話しを聞いた。

某大手営業「社長、○○議員をお知り合いですか?」

その言葉を聞いた時に、社長は息を飲んだ。

実はこの社長は、会社立ち上げの頃に、仕事を取るためにその議員にワイロを渡していたことがあったのだ。
某大手コンピューター・ソフト会社は社長や社長の会社を調査してその事実を知り、そこを突っ込んできたのだった。


社長「それと今回の仕事が何の関係があるんだッ!・・・」
某大手営業「社長・・・困るんですよッ! 我々は上場企業です。議員にワイロを渡しているような会社と取引があるなんてマスコミに知られると、騒ぎ立てられますからね・・・」
「とにかく、上の指示で今回御社と取引することは無理になりました。ですから完了金は、途中中止なので30%はお支払いいたします」


社長は、言葉が出なかった。

そのワイロの件が表に出れば、被害を被るのは自分だけではすまないので、某大手コンピューター・ソフト会社の言い分を飲むしかなかったのだ。
法的に訴えることは可能だが、回りのことやその議員のことを考えると足がすくむ・・・。


3ヵ月後、そのソフトは店頭に並んでいた。もちろんソフトの著作権は、その某大手コンピューター・ソフト会社のものとして表記されていた。
完全な社長の負けである。この大手コンピューター・ソフト会社は、社長が叩けばホコリの出る身体だったことは、最初から知っていたのだった。




今村啓一朗 福岡県出身 37歳

中小企業における民事訴訟のあり方や、それに君臨する弁護士行政に疑問を感じ、自ら経営していた会社代表を辞め、探偵業界に身を投じた。民事事件に関する情報の収集と訴訟に関する証拠収集の技術を習得。業界最大手の探偵養成学校の講師のスペシャリストとして名を馳せる。
今村自ら機密調査機材として開発してきた機材は数知れず、製造した機器は、今や探偵七つ道具となっている。これからの犯罪防衛は自分で守らなければ・・自ら開発した機密調査機器をセキュリティ機器として考案。日本に唯一、一台しかない特殊調査車両の設計から開発まで自ら製造し2001年4月防犯機器会社設立に貢献した。
平成14年1月、福岡に総合探偵社MISSIONhttp://www.themissions.jp
を設立し全国でNO1の実績はTV・ラジオ・雑誌でなど数社に渡って紹介された。
平成16年3月 MC探偵学校http://themissions.jp/school/
を設立し現在までに多くの探偵を世に送り出して来た。
現在、総合探偵社MISSION MC探偵学校を始め 個人審査事業会社や
インターネットソリューションの開発・企画会社も経営。
                  (2005.1現在)

総合探偵社MISSION 0120−755−340  http://www.themissions.jp