悩み解決サークル

更新日20051114
企業管理のお悩み解決! プロ直伝の管理術

第3回 「管理基準の作成について」

マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社
取締役副社長 中山和治



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前回のコラムでは、質の高い、効率のよい管理を行うためには、まず管理の基盤(マネージメントインフラストラクチャー)が必要になるというお話ししましたが、今回はその中の一要素として考えなければいけない「管理基準」の重要性について触れていきたいと思います。

第一回目のコラムでは、もの事を管理する際の第一歩として、まず「起こっていること、起こったことを認知する」、「その後対処すべきことを抽出する」ためのフォーメーション作りが大事だ、という話をしました。
今回お話する「管理基準」とは、この対処すべきことを抽出する際に必要な基準となるものなのです。

皆さんは誰でも健康診断を受けた経験があると思います。その時のことを思い出してみてください。何か異常が見つかり再検査の指示を受ける人がいますね。しかし、なぜ「異常なし」の人と、「異常が見つかり再検査」という人を、診断結果から判断できるのでしょうか?

これには大きく分けて2つのポイントがあります。

1.人体の健康状態を知るためには、何を見たらいいのかがあらかじめ分かっている。
※第1回のコラムで少し触れた、異常が見つけるための想定の話と同じですが、人体が
何らかの病気にかかっているとどこに影響が出るかを医学的に解明できているので、
そのポイントをチェックしていきます。たとえば、血液中の赤血球、白血球の数、尿酸
値、コレステロールなどなどです。

2.1の見るべきポイントがいくつ以上なら「異常」、またはいくつ以下なら「正常」など
の、数値として正常な状態が分かっている。

※医学によって人体の各機能の正常値が分かっているので、その範囲を超えていた場
合には、それは異常であると判断がつきます。

では企業の健康状態を測定するにはどうしたらいでしょうか? ただし、企業の健康不健康を知るために何をみたらいいのかは、今回はあえて触れません。それは、今後徐々に紐解いていきたいと思います。

今回は管理するために必要なチェックすべきポイントに、健康、不健康を判断できる一定の基準を設ける必要性を認識していただきたいのです。

たとえば、企業の中ではよく、"在庫が多すぎないか、少なすぎないか"などという話が交わされますね。しかし、そこに一定の判断基準が存在しないと、話は水掛け論になってしまう恐れがあります。しかし、それに一定の基準を設けることで、多すぎる、少なすぎるという議論もまったく必要ないくらいに、判断は明確になります。なぜでしょうか? それは管理するための判断基準(「管理基準」)が設定されることによって、誰が見てもその状態が明確に認知できるようになるからです。そして、そうなることで"多い、少ない"の議論は飛ばして、その問題についての対処方法の議論からはじめることができます。

また、この「管理基準」には以下の2つのポントが考えられます。

A. どのように基準を設けるか。

B. 設けた基準に対してどのように社内に認知させるか。

Aにはいろいろな方法があると思います。特に在庫基準を設けるのにはさまざまな考えがあり、単純にこれが正解というわけにはいかないでしょう。しかし、理屈が理論的で整然としている在庫基準の設定の仕方というのは、その生産頻度(入庫頻度)などのプロセスの定義付けから導く方法ではないかと思います。その理屈をもって社内に認知を取るようにすれば、誰もが納得のいく基準(Bの要件を満たすことになる)を設けることができるでしょう。


このように企業管理も健康管理と同様に

1.状態をチェックするポイント(管理項目)の決定。

2.管理項目における正常値(管理基準)の設定。

3.管理基準の社内認知。

ということが必要不可欠になります。

みなさんも会社における活動や業務に関して、その良し悪しを見極めるための管理基準を作り、よい状態か悪い状態かを日々チェックしていくことをやってみてはいかがでしょう。




中山和治 プロフィール

1968年生まれ。1991年に外資系タイヤメーカーに入社し、IE(インダストリアル・エンジニアリング)をベースとした社内コンサルティング部門に所属。以後工場内のレイアウト、機械/作業研究、在庫保管場所設計、JIT方式導入、工場内物流のデザインをなど担当。
その後物流部門にて、国内物流設計、営業所在庫配置基準設計意などを担当。
1996年にSAPジャパンに入社。生産管理コンサルティング部門所属。2001年よりSCMコンサルティングマネージャーになる。

2006年4月:マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社を設立。
取締役副社長に就任。


<コンサルティング実績>
重工業、電気メーカー、電子機器メーカー、食品メーカーなど製造業システム導入および業務改革,システム活用改善など。
SCM(サプライチェーン・マネージメント)診断、ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)活用診断の実施。

<マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社のサービス>
ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)の有効活用を基本とした、コンサルティングサービスを展開します。
日本企業のERP導入に関して、その効果を見出せていないという不満を解消すべく、ERPの導入目的、人材教育、実際の活用状態、改善ポイント、改修プロジェクトの仕切りなどを請負うコンサルティング会社です。
今後日本における製造業のサプライチェーンを中心としたマネージメント方法の課題に着目し、コンサルティングを行っていきます。

<会社概要>
名称マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社
所在地東京都中央区日本橋富沢町5-3 I.B日本橋ビル303
資本金1000万円
代表代表取締役社長 巻幡雄毅
事業内容:経営コンサルティングを中心とした会社運営、および業務の合理化、効率化のサポート