映画に注ぐ情熱はマンガ以上(?!)。マンガ家としてヒット作を連発する一方で、映画大好き人間として知られる神崎将臣氏。映画好きがこうじてハリウッド映画をプロデュース、今年は初監督作品「PRESS BAN」を発表するなど、映像クリエーターとしての顔も持つ氏が、監督の意図が誤解されていたり文化の違いなどから正しく理解されず、“ダメ映画”“おバカ映画”として冷遇されている恵まれない映画たちの救済に立ち上がる。題して「神崎将臣のMOVIE AID」。
「CASSHERN」(2004年4月24日公開・日本)上映時間 141分
監督・企画・脚本・撮影監督・編集:紀里谷和明 、プロデューサー:宮島秀司、小澤俊晴、若林利明 、原作:竜の子プロダクション、脚本:菅正太郎、佐藤大 、撮影:森下彰三 、美術:林田裕至 、衣装:北村道子 、VFXスーパーバイザー:木村俊幸、野崎宏二
出演:伊勢谷友介、麻生久美子、寺尾聰、樋口可南子、唐沢寿明、小日向文世、及川光博、寺島進、大滝秀治、三橋達也、宮迫博之、佐田真由美、要潤、西島秀俊ほか
原作は'73年10月〜'74年6月までオンエアされ、いまだにカルト的な人気を持つTVアニメ「新造人間キャシャーン」。それを妻である宇多田ヒカルのプロモーション・ビデオなどでの映像感覚が高く評価された新進気鋭の映像クリエーター紀里谷和明が、実写版映画として製作、監督デビュー。しかも、制作費は6億とも10億とも言われ、寺尾聰、唐沢寿明、麻生久美子、寺島進、大滝秀治、宮迫博之といった名優たちが大挙出演ということで、公開前は各メディアでの注目を集めた作品だったのだが……。
プレビュー後の評価はではその勢いがイッキに失速し、作品評も腫れ物に触るような歯切れの悪さでなんとなく腰が引けている感じ……と思っていたら、公開された後には出るわ、出るわ悪評の数々。
オリジナル・アニメ・ファンからは「ストーリーも映像も原作をデフォルメし過ぎだ」というクレームが寄せられ、原作を知らない人からも「ストーリーがよくわからない」、「上空の神像はなんなの?」、「人間が出ているアニメ映画じゃん」とかいった不評の十字砲火を浴びて、天才という呼び声の高かった紀里谷氏の名声は風前のともし火。はたして紀里谷氏は映画監督として汚名挽回のチャンスは巡ってくるのか? 一部では2004年度の日本映画ワースト作品に上げられているこの映画に救いの手をさしのべられるのは、もちろん映画愛に生きる男"MOVIE AID MAN"神崎将臣しかおりません。
「宇宙戦争」(2005年・アメリカ)上映時間 114分
監督:スティーヴン・スピルバーグ、製作総指揮:ポーラ・ワグナー 、原作:H・G・ウェルズ、
脚本:デヴィッド・コープ、ジョシュ・フリードマン 、音楽:ジョン・ウィリアムズ、
出演:トム・クルーズ 、ダコタ・ファニング 、ティム・ロビンス 、ジャスティン・チャットウィンほか
原作はH・G・ウェルズのSF小説 「The War of the Worlds」(1898年)。そして、古典SF映画の名作「宇宙戦争」(1953年)のリメイク。
スピルバーグ映画史上最高額の製作費1億3300万ドル(約138億円)。トム・クルーズと天才子役ダコタ・ファニングとの初共演・・・など
話題性は十分で、6月29日の公開初日の動員記録や、封切5日間の動員&興行収入で新記録を樹立、と出だしは絶好調だった「宇宙戦争」。
しかし、封切り後映画を観た人から多くのツッコミが寄せられた。いわく、「セレブ顔のトムはとても港湾労働者には見えない」、「いか
に極限状態にあったとしても、出演者たちの突飛な行動は理解の範囲を超えている」など個々の指摘から、「宇宙人の攻撃の描写がメイン
の前半からトムの家族愛の復活がメインになる後半への展開は、ストーリー的にテンションが下がる」、「宇宙人が滅亡した原因を映像
でなくナレーションで明かすエンディングには失望」・・・など、脚本や映像作りの根元的な問題まで激しく攻撃される始末。
さすがのスピルバーグ監督もその才能にクエスチョン・マークが投げかけられ、加えてトムの奇行問題が噴出してトムの人気は急降下で、
スピルバーグ印映画とトム=スピ・コンビ滅亡の危機を迎えいる昨今。さて、我らが“MOVIE AID MAN”こと神崎将臣は、ハリウッド映画
の至宝といえるこの2人のピンチをどう救うのか?